医療過誤とは
医療過誤とは,医療機関のミスにより,患者が死亡したり障害が残ったりするなどの悪しき結果が生じた場合をいいます。
医療過誤による被害と認められる場合には,医療機関に対して責任追及し,その損害の賠償を求めることができます。
しかし,その責任追及のためには,その悪しき結果が生じたのはどのような原因によるものかという分析がまず必要です。
また,その原因の分析を前提に,実際に行われた医療行為が適切なものだったかどうか,医療機関に通常求められる水準に従った医療行為だったどうかという分析も必要となります。
そして,これらの医学的な分析を踏まえたうえで,証拠に基づいて医療機関に対して責任を問えるかどうかという法的な分析が必要となります。
当事務所では,医療過誤の事案に関して,こういった医学的・法的分析を行う調査を行っております。
また,これら調査を経たうえで,責任追及可能と判断した事案では,医療機関に対して損害の賠償を求める裁判の依頼を受けて担当しています。
当事務所では,複数の事案で裁判上で医療機関の責任が認められた実績があります。
*当事務所は,患者側からのご依頼に限定して,対応しております。
事件処理の流れ
1.医療過誤調査
まずは,医療過誤といえるかどうか,医療機関に対して責任追及可能かどうかを判断するため,医学的・法的事項の調査として受任します。
この調査では,カルテや画像等の医療記録の分析を行い,医学文献等を収集して調査し,最終的には協力医(*)の意見を求めたうえで,原因や医療行為の適否について検討します。
調査の結果については,その概要について報告書を作成し,原因や医療行為の適否,医療機関に対する責任追及の可否について報告致します。
調査の結果,医療機関への責任追及が困難と判断された場合には,下記②の事件の受任はお断りしております。
*当事務所では,患者側の弁護士が所属する団体に所属しており,その団体を通じて全国の協力医の紹介を受けることができます。
2.医療機関への責任追及(交渉・訴訟等)
調査の結果,医療機関に対する責任追及が可能と判断される場合には,相談者の方の希望により,医療機関に対する交渉や訴訟の事件として受任致します。
事件の受任の前に調査を前置するのは,現実として医療過誤訴訟のハードルが高く,十分な調査を経なければその後の見通しが立たないからです。
まず調査を行うことにより,見通しのない事件で相談者の方に訴訟等に関する費用の負担が生じることを回避したいと考えています。
費用について
1.医療過誤調査
・調査に関する弁護士費用 22万円(税込)
・協力医に対する謝礼 3万円~5万円程度
・その他交通費や文献取得費用等の調査のために要する費用をご負担頂きます。
2.医療機関に対する責任追及(交渉・訴訟等)
・着手金(調査の弁護士費用を控除します。)及び成功報酬の算定は当事務所の算定基準に準じるものとし,
事案ごとに見積りをお示しします。
ただし,医療事件の複雑性・困難性から成功報酬を基準に従って割増すことがあります。
・協力医の意見書作成費用 30万円~(事案によります。)
・その他事件の処理のために要する費用をご負担頂きます。
事件の解決によってご依頼者様がうける経時的利益の額 | 算定基準(税込) | |
着手金 | 300万円以下 | 経時的利益の8.8% |
300万を超えて3000万円以下 | 経時的利益の5.5%+9.9万 | |
3000万円を超えて3億以下 | 経済的利益の3.3%+75.9万 | |
成功報酬 | 300万円以下 | 経済的利益の17.6% |
300万円を超えて3000万円以下 | 経済的利益の11%+19.8万 | |
3000万円を超えて3億以下 | 経済的利益の6.6%+151.8万 |